- しまたび特集
【石垣島】古き良き原風景が残る地区で水牛と一緒に田んぼ作りをお手伝い!伝統の有機農法を体験して島のルーツを巡るツアー
八重山諸島/ 石垣島(いしがきじま)
沖縄本島ではピンク色のカンヒザクラ(寒緋桜)が咲き始めた2023年1月20日。沖縄県民対象のモニタツアー「島まーる」で、生まれ育った石垣島のボランティアツアーに3日間参加してきました!
島の西部に位置する、豊かな八重山の自然が残る崎枝地区。 シュノーケルで人気の崎枝ビーチ(巻貝ビーチ)がある地域です。 ここで、島の伝統農業を活用した有機農法の普及活動をしている「のぼたん農家」さんのお手伝い。それだけでなく、八重山・石垣島の歴史や文化を学ぶこともできる、一歩深い島の魅力に触れるツアーです。
那覇空港で集合して飛行機で石垣島へ。
1日目:この有機農法の取り組みをスタートさせた発起人の「笹村 出(ささむら いずる)」さんに、取り組みについて教えてもらいました! この農園は「のぼたん農園」と呼んでいて、薄ピンク色の花を咲かせる「ノボタン」という植物が農園の周辺に自生していることから、名付けたそうです。 35年前に神奈川県山北町の山中で、シャベル1本で自給自足にチャレンジしたという笹村さん。その成功体験をもとに、石垣島でも有機栽培で無理の無い米作りができないか、地域の皆さんと取り組んでいるそうです。
早速、ボランティアメンバーも長靴に履き替えて、水牛さんと一緒に田んぼの「代掻き(しろかき)」を始めます! 「代搔き」とは、田起こしが完了した田んぼに水を張って、土をさらに細かく砕き、丁寧にかき混ぜて、土の表面を平らにする作業のことです。
「代掻き」の作業にはいろいろなメリットがあるとのこと。 田んぼの水漏れを防いだり、 雑草の種を深く埋め込むことによって雑草の発芽を抑えたり、 有害ガスを抜いて有機物の腐熟を促進したりと、結構重要な作業です。
せっかく有機栽培をするなら、と、八重山の伝統農法に倣って水牛転馬車(すいぎゅうころばしゃ)を取り入れたそうです。 水牛さんといえば、観光体験で人気の水牛車のイメージが強いですが、昔は農家さんのパートナーそして手伝っていたのですね。
2日目:田んぼの隣の土地に作物を植えるために、皆で石ころ拾い! 昨日と比べると、絵的にも地味な作業。でもこれがかなり大事で、柔らかい土にしないと作物が発芽しなかったりと、色々面倒なようです。。 今回はメンバー全員で、拳ぐらいの石ころを道脇にポイポイと投げて、整備完了。笹村さんも「本当に助かった!」と言ってくれました。確かにこれは人数がいないときつい作業です。
農作業は地味な作業が多いのですが、全ての工程が重要な仕事。笹村さんは「とにかく観察する事!」と何度も言います。少しの気づきが、将来には大きな被害や、その逆の成功に繋がるようです。実際に体を使って大変さを実感したからこそ、一つ一つの作業の大切さが分かる気がします。 有機栽培を始めて動植物や昆虫が周りに増えてきて、実際に環境が良くなったと感じているとのこと。 毎日、当たり前のように食べているお米。ここまで手間暇がかかっていると考えると「感慨深いな~」と思わざるを得ません。
伝統農法を学んだ後は、島の歴史・文化を学ぶガイドツアーへ!
一般社団法人ゆんたくガーデンの大倉さんの案内で、古民家が多く残っている4カ字(石垣、登野城、大川、新川)を解説交えながら練り歩きます。
ガイドツアーについてはこちらでも紹介しています。
【石垣島】赤瓦古民家から島の歴史・文化を学ぶ、『ゆんたくガーデン』の街歩きツアーのご紹介
そこから少し移動して、景勝地として有名な川平湾から・・・
米原のヤエヤマヤシ群落~崎枝の灯台までを案内してくれます。石垣島出身なので知っているエリアだったのですが、大倉さんのガイドで改めて発見することも多く、参加者全員でしっかり学ぶことができました。
最終日:コワーキング施設「チャレンジ」で、振り返り会を行いツアー終了。 今回のボランティアを通じて「観光では見れない・体験できない・島の生活を感じる」経験ができました。「笹村さん」からは、豊かな自然と人の生活が共存していた時代の大切さ。「大倉さん」からは、島人の文化歴史を教えて頂き、本当に貴重な3日間。みなさんも機会があればぜひ!
今回参加した沖縄県民対象のモニターツアー「島まーる」事業についてはこちら
https://shima-maru.net/
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