【宮古島】島の伝統民謡「なりやまあやぐ」をマスターし、ルーツに迫るツアーに参加してきました!【島あっちぃ体験記】

宮古諸島/ 宮古島(みやこじま)

今回、僕が参加してきた島あっちぃモニターツアーは「宮古島」。宿泊先も民泊ということもあり、地域伝統文化にどっぷり浸かる、ローカルな旅です。

【参加したツアーはこちら】
【11/26(土)出発】宮古の心と達人の音色に触れる 三線演奏の旅 ~年1回の幻想的な大会「なりやまあやぐまつり」を目指して~ 3日間

宮古島といえば美しいビーチに、高級リゾート等「THEリゾート観光!」なイメージがあると思います。ただ、今回訪れた場所は、宮古島空港から南に車で15分ほど離れた友利集落。
地域にはサトウキビを中心とした農家が多く、のんびりとした空気が流れています。

 

 

参加したツアーは2022年11月26日(土)~28(月)の2泊3日。

1日目、10:30那覇空港発の便で宮古島へ。宮古島空港に到着したらレンタカーを各自借り、友利エコハウスへ移動します。16:00頃に友利エコハウスに到着して、今回の現地コーディネーター役の松原さんからツアーの概要やオリエンテーションの説明を受けます。その後、宿泊する民家の方々と各自ご挨拶。

松原さんは宮古島で「さるかの里」という民泊受け入れをコーディネートしている方で、毎年多くの修学旅行生や大人向けの民泊の受け入れをしています。今回の島あっちぃで沢山の県外の方にも、宮古島の魅力を伝えていけたら、とおっしゃっていました。

 

 

早速、今回の「なりやまあやぐ」を教えてくださる講師の砂川美佐子さんから、三線(さんしん)の持ち方からレクチャー開始です!
砂川さんは地域で民謡研究所を開いて、子供から大人まで稽古をしているそうで、その門下生の中から「なりやまあやぐ大会」でたくさんの優勝者を出しているそうです。

参加者の皆さんは「本当に2泊3日で弾けるの??」といった具合で、心配な表情。。
それでも砂川さんは、「大丈夫!少しずつできるようになるので、一つひとつ音を覚えていきましょう。」と冷静なアドバイス。
一人ひとりに三線の楽譜「工工四(クンクンシー)」の読み方や弾き方を丁寧にレクチャーしつつ、砂川さんによる「なりやまあやぐ」の演奏で参加者もなんとなくイメージをつかめたようです。

 

 

「なりやまあやぐ」の楽譜「工工四(クンクンシー)」がこちら。初めて見る方には、呪文と漢字が書かれているだけにしか見えない。。

砂川さんにこの「なりやまあやぐ」の解説を聞いてみると、もともとは教訓歌だそうです。
「なり山」=「慣れ親しんだ山」という意味で、「何事も慣れすぎて油断してはいけない」「妻が夫に対して、他の女性に気を取られないように思った歌」といったことを歌詞に書いています。

この「なりやまあやぐ」だけを1日中かけて演奏し、No1の演者を決める「なりやまあやぐ大会」は毎年10月の満月に開催されます。
当日、会場には1,000本以上のろうそくが灯されて、ビーチの上に特設された舞台で演奏するというとても幻想的な大会。
今回のモニターツアーは、その「なりやまあやぐ大会」参加のきっかけ作りのツアーです。

 


2日目、午前中に「なりやまあやぐ」の発祥地を巡る散策ツアーに参加しました。

この散策ツアーでは、友利地区の拝所(お祈りする場所)や、山の無い宮古島で貴重な水が保存できる大きな井戸などを紹介してくれました。
地域のみんなで雨水を大切に使い・シェアしながら生活を営んでいたこともあり、地域全体の結束力がとても強く、その繋がりは今でも残っているそうです。

 

 

「なりやまあやぐ」の大会会場でもある「イムギャーマリンガーデン」の駐車場の一角にある、「なりやまあやぐ発祥の地」と書かれた歌碑を紹介してくれました。

この場所は地域住民にとってとても大事な場所で、毎年の大会の度にみんなで力を合わせて切り盛りして、文化継承を繋いでいるとのこと。
大会当日は日中に予選を行い、その中で選ばれた演者たちが夕方に「なりやまあやぐ」の歌唱力を競い合う「なりやまあやぐ大会」が行われます。

 

 

お昼はコーディネーターの松原さんの息子さんが切り盛りする「んまや~」へ。
「んまや~」とは、お母さんの家という意味があるそう。友利地区の住民の皆さんや観光で訪れる方にとって「ただいま!」と言えるような居心地の良いご飯処でした。

頂いたランチは、おそばとジューシー(沖縄風炊き込みご飯)セット。三枚肉と軟骨ソーキが乗って、とても食べ応えがあるおそばです。
こだわりは、野菜をたっぷり使ってお塩を使わないというお出汁!
あっさりしたスープなのに、このボリューミーなお肉にも負けないしっかりと野菜の旨みを感じる味わいでした!

ランチの後は、フリータイム。
レンタカーで観光したり「なりやまあやぐ」を練習したりと思い思いに過ごしました。

 

 

18:00になり、いよいよ「なりやまあやぐ」の発表会!

参加者は衣装に着替えて、本格的な演出!講師の砂川さんも衣装に着替えて伴奏して下さいました。

たった1~2日、数時間だけの練習でしたが「なりやまあやぐ」メロディーと歌詞をしっかり演奏していて、見ている僕も感動しました!
講師の砂川さんも一緒に歌ってくれて、一体感が生まれました。

 

 

参加者の「なりやまあやぐ」が終わった後は、砂川さんの三線教室のちびっこ門下生の皆さんによる演奏がスタート!

一生懸命「なりやまあやぐ」や、宮古民謡を演奏や演舞を披露してくれて、とてもかわいいのです!!
子供のころから地域文化に触れて、とても豊かな時間をこの友利地区では過ごしているんだな~と感じました。

 

 

最後はお楽しみの打ち上げ交流会!
今回宿泊した民家さんが手作りの料理を持ち寄って、たくさんのご馳走がテーブルにずらり!

ここでコーディネーターの松原さんから、宮古島の「おとーり」という飲み方をレクチャーしてくれました。
ルールは簡単で、まずは親がグラスと水割りの泡盛を持ち、この場について一言感謝やメッセージを伝えて、参加している皆さんにお酒を注ぐ。
一周したら、親は他の方に親を引き継ぐ。
以上を延々と繰り返す飲み方です。
今回はコロナ感染予防もあり、各々のグラスにお酒を注いで回り、飲めない方はソフトドリンクで乾杯。

この「おとーり」のきっかけは、琉球王朝時代に300年ほど続いた人頭税(作物の65%の納める重税)に苦しんでいる、島の方が考えた飲み方です。
島の方が「今年も無事、税を納める事が出来たお祝いを皆で分かち合いたい」といった流れでお酒をシェアした事が起源と言われています。
午前中の地域散策ツアーでもあったように、宮古島は水が豊富ではないので資源をシェアする・協力しあうという文化がずっと続いているんだな~と、ここでも感動。

 

 

3日目の最終日。
ツアー参加者と、今回受け入れをしてくれた民家さんとの記念撮影です。
最後はお互いの連絡先を交換し、再会の約束をしていました。

大人になって知らない人の家に泊まるのは、抵抗あるかもしれませんが実際に泊まられた方はとても満足していました!
松原さんも「来た時は遠い親戚の家に泊まる気持ちで、帰る時は近い親戚になった気持ちで」の距離感を大切に民泊を受け入れしていると言ってくれました。

確かに、大人になって新しくお友達ができる機会は少なくなりがちですが、民泊を通して沖縄離島にお友達ができるとまた会いに来たくなりますよね。

島あっちぃのモニターツアーで、沖縄離島にお友達を作る旅に出かけてみてはいかがでしょうか?

★ツアー詳細はこちら★
「宮古の心と達人の音色に触れる 三線演奏の旅 ~年1回の幻想的な大会「なりやまあやぐまつり」を目指して~ 3日間」

島あっちぃツアー一覧
https://acchi.okinawa/plan

※島あっちぃ事業の事務局として同行したレポートになります

 

WRITER

しまたび八重山担当
シモン

石垣島で生まれて育ちました!まだまだ知らない島の魅力、皆さんに届けられるように頑張ります!